寒さが厳しくなると、カフェや自宅で温かい飲み物が恋しくなりますよね。メニューを見ていて、ふと疑問に思ったことはありませんか?
「ココアとホットチョコレート、一体何が違うの?」
どちらもカカオから作られた、甘くて温かい茶色の飲み物。味も似ているし、呼び方が違うだけでは? と思われている方も多いかもしれません。
この記事では、カカオの奥深い世界に触れながら、ココアとホットチョコレートの定義の違い、味わいやカロリーの比較、そして歴史的な背景までをわかりやすく解説します。
ココアとホットチョコレートの決定的な違いとは?
ココアとホットチョコレートの最大の違いは、製造工程における「油分の扱い」にあります。
- ココア: カカオ豆から油分を取り除いて作られる
- ホットチョコレート: カカオ豆の油分を残して(または加えて)作られる
原料は同じ「カカオ豆」
どちらももともとは同じ「カカオ豆」です。
カカオ豆を発酵・乾燥・焙煎し、殻を取り除いてすり潰すと、ドロドロとしたペースト状の「カカオマス」になります。
このカカオマスには、「ココアバター」と呼ばれるカカオ豆由来の油脂分が約55%も含まれています。このあとの工程で、ココアになるかチョコレートになるかがわかれてきます。
「ココアバター」を残すか、搾るか
1. ココアの製法(脱脂)
カカオマスから、プレス機を使ってココアバター(油分)を搾り取ります。油分を搾った後に残る固形分(ココアケーキ)を細かく粉砕したものが「ココアパウダー」です。
つまり、ココアは「脱脂」された状態のカカオなのです。
2. ホットチョコレートの製法
一方、ホットチョコレートの原料となる「チョコレート」は、カカオマスからココアバターを取り除きません。むしろ、滑らかな口当たりにするためにココアバターや砂糖、ミルクをさらに加えて練り上げます。
この油脂が含まれたチョコレートを温かい牛乳などで溶かしたものが、ホットチョコレート(ショコラショー)です。
参考記事:【ココアの作り方】製造工程はどうなってる?カカオ豆からパウダーになるまでを巡る旅

「油分を抜いた粉末」で作るのがココア、「油分を含んだチョコレートそのもの」で作るのがホットチョコレート。もとは同じカカオから作っているので、間違えやすいんですね。
ココアとホットチョコレートの特徴の違いは?
この「ココアバター(油分)」があるかどうかで、味わいが大きく変わってきます。
ココアの特徴:優しくすっきり
ココアは油分が大幅にカットされているので、お湯や牛乳に溶けやすく、口当たりがサラッとしているのが特徴です。
カカオ本来の香りや苦味を感じつつも、後味は比較的すっきり。ゴクゴクと飲みやすく、日常のリラックスタイムに向いています。
ホットチョコレートの特徴:リッチで濃厚
チョコレートをそのまま溶かしているので、カカオバターによる濃厚なコクととろみがあります。
唇にまとわりつくようなリッチな質感があり、飲み物というよりは「飲むスイーツ」に近い満足感があります。カカオの風味をダイレクトに感じられるため、チョコレート好きにはたまりません。
| 項目 | ココア | ホットチョコレート |
| 主な原料 | ココアパウダー(脱脂済み) | チョコレート(油脂含む) |
| 油分 | 少ない | 多い |
| 口当たり | さらっと軽い | とろりと濃厚 |
| 楽しみ方 | 日常の水分補給、リラックス | ご褒美スイーツ、デザート |

ココアとホットチョコレート、比べてみたら全然違いますね。油分の違いでこんなにも変わるのは、とてもおもしろいです。
ココアとホットチョコレートの違い
そもそも、なぜココアが生まれたのでしょうか?
昔はドロドロで飲みにくかった
大航海時代にヨーロッパへ伝わったチョコレートは、固形ではなく「飲み物」でした。しかし、当時は脱脂技術がなかったため、カカオ豆をすり潰しただけの油分たっぷりでギトギトした、非常に飲みにくいものだったと言われています。消化も悪く、一部の富裕層だけの嗜好品でした。
革命を起こした「バンホーテン」
1828年、オランダのC.J.バンホーテンが歴史を変えます。彼はカカオマスから油分(ココアバター)を圧搾して取り除く技術を発明しました。
これにより、水やお湯に溶けやすく、さっぱりとして美味しい「ココアパウダー」が誕生したのです。
この発明のおかげで、カカオの飲み物は一般市民にも広く普及しました。
その後、取り除いたココアバターを逆にカカオマスに戻して固める技術が発展し、「食べるチョコレート」が生まれ、それを再び溶かして飲む「ホットチョコレート」へと進化していったのです。

私たちが今手軽に美味しいココアを飲めるのは、200年前の発明のおかげなんですね。バンホーテンさまさまです!
ココアとホットチョコレートおすすめの選び方
最後に、カフェや自宅で迷った時の選び方をまとめました。
こんな時は「ココア」がおすすめ
- 仕事や勉強の合間に: さらっとしていて重くないので、作業のお供にぴったり。
- 寝る前のリラックスタイムに: 温かいミルクで作るココアは、心身をほぐしてくれます。
- カロリーを抑えたい時に: 純ココアを使い、甘味料を工夫すれば罪悪感なく楽しめます。
こんな時は「ホットチョコレート」がおすすめ
- 自分へのご褒美に: 疲れた時、濃厚な甘さが心を満たしてくれます。
- 体が芯から冷えている時に: カカオバターの油分が熱を逃しにくくし、保温効果が期待できます。
- バレンタインシーズンに: 特別なチョコレートを使って、リッチな気分を味わいたい時に。

私も普段はココアを飲んでいますが、疲れたときや特別な時にホットチョコレートを飲みます。気分に合わせて自由に楽しみましょう!
まとめ
ココアとホットチョコレート。似ているようでいて、実は**「ココアバター(油分)」**という大きな違いがありました。
- ココア = 油分をカットしたヘルシーで優しい味わい
- ホットチョコレート = 油分を含んだ濃厚でリッチな味わい
どちらが優れているということではなく、その日の気分やシーンに合わせて使い分けるのが、カカオ通の楽しみ方です。
次回のカフェタイムには、メニューを見ながら「今日は濃厚にいきたいからホットチョコレート」「ほっと一息つきたいからココア」と、選ぶ楽しさを味わってみてくださいね。


